CADソフト販売・電子成果作成指導

はじめに…

「CAD(キャド)」って何ですか?…パソコンに入った「お絵描きソフト」です。

マウスは「チョーク鉛筆・消しゴム・ハサミ」のようなもので、ディスプレー(画面)が「黒板・製図板」のようなものです。

CADは使って便利、やる気があれば誰でもできる!但し、専門技術・職人技がきっちり描かれているかが大切です。

地質・土質技術者なら専門CAD技術者はいりませんよ。自らが使えば、ほかの人に説明している時間で大概出来終わります。

CADソフトは1つに絞ろう!1級建築士のCAD講師は言う。別のCADを覚えると必ず前使用のCAD操作を忘れてしまうからです。

CADとの出会いからソフト開発へ

平成8年6月頃、株式会社シビル・デザイン代表の稲盛氏よりCADの紹介がありました。

今まで機械・電子部門のCAD製図のパンフレットを観たことがありましたが、土木分野では完成度は低く、ある大手の建設コンサルタント会社はその頃より下水道・道路・構造物などのソフト開発を積極的に進めていたようです。

稲盛氏からお話を聞いている内に、道路や下水道設計に必要な地質土質情報を製図に取り入れることは極めて重要性が高いと考え、早速、地質データ(ボーリング柱状図・地盤特性など)のソフト開発を共同で進めることになり、数ヶ月でこの基本ソフトが完成し、販売することになりました。

地質オプションソフト開発のポイント

  • 地質・土質記号:JACIC様式を用い、多様性・一般性を重視する。
  • 簡易データ入力ができる(ボーリング地点の基本情報・地質名・N値・粒度分布・採取率・RQDなど)。
  • ボーリング柱状図のフリーソフトや市販ソフトからインポートができるものとするが、特に土砂地盤用・岩盤用に区分しなくてもよいものとする。
  • 地層区分の模様ができる(当時はハッチング機能のみでした)。
  • 地層線の線種(直線・自由曲線・点線・破線など)・太さを複数選べる。
  • 地形や断面測量データはDXF変換で取り込む。また縦断図オプションソフト(シビルデザイン製)を利用する。
  • 完成品はDXF変換して設計者に提供する→共有化の第1歩。 etc

平成8年当時の苦労

1.ソフト機能・メモリー・成果に関して

  • ソフトインストールを十数枚のフロッピーから行ったこと。
  • 地層区分の様式はハッチングのみでカラー着色(べた塗り)ができなかった。
  • 作図はペンプロッターで長時間要し、またこれを原図として青焼きしていた。 etc

このような不備は複数ありましたが、従来の手書きの図面(柱状図のシール貼り付け)と比べれば成果はきれいに仕上がり、また断面図の電子ファイルができることが魅力でした。

2.顧客に関して

顧客の大半は地質断面図を見て、「きれいな図面ですね」とそれだけでした。本ソフトは図面にミスがあれば、容易に修正できること位がメリットだったようです。

また設計者へ提供するDXFデータはCD-Rで提供できなかったことも当時の苦労でした。

ちなみに建設CALS整備基本構想は本年4月に策定されたばかりで、CADの関心度はまだまだ低い、普及にはしばらく時間がかかると感じていました。

その後、平成11年4月にCALS/ECアクションプログラム・フェーズ2開始、13年4月に成果品の電子納品開始、そして14年にはフェーズ3開始となって、現在CADソフトは必需品となってます。

バージョンアップ~現在、CALS成果に対応

平成10年6月に地盤情報にかかわる標準化に動きがありました(全地連)。

地盤情報が建設事業のあらゆるライフサイクルで活用されるためには、ボーリング柱状図データ、地質断面図・平面図がCD-Rなどの電子媒体で保存・提出し、図面情報の共有化が必要となりました。

本CADソフトの構成及びCALS用断面図データ(DXF,DWGなど)作成までの流れを以下に示します。

(社団法人 全国地質調査業協会連合会【編】;地質調査報告書のまとめ方,第6章と参照比較)

本ソフトのバージョンアップ後(Ver 6.5)の内容

  • 地層断面・平面の識別・模様:べた塗り、半透明の色塗り機能、ハッチング機能あり。
  • ラスターデータの取り扱い;スキャナーで読み込んだ地形図、写真などのデータを任意の倍率で張り付けができる。
    • 市販地形図(1/2.5万)を読み込んで調査地案内図を作成したり、ラスター地形図を適当な大きさに修正し、 ゴミ取り、消しゴムを使ってきれいな位置図を作れます。
      さらにラスター編集ツールでラスター合成・補正・修正が可能。
  • 縦横異なったスケール値の設定可能。
  • DWGフォーマットへの出力と読み込みが可能。
  • OLE機能;例えばエクセルで作成した表の張り付け(凡例や地質層序etc)が可能。

CADソフト販売代理店として運営~地質オプションソフトのユーザーは数千人(?!)~

株式会社シビル・デザイン(発売元)と株式会社アスカソイルコーナーとは発売元CADソフトの販売に関する契約を締結しており、 基本CAD・縦断図オプション・地質断面図オプションなどの販売を行う代理店として、株式会社アスカソイルコーナーは運営しております。